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ハワイ旅行の希望、「トラベルバブル」運用中の国はどうなった?

アラモアナビーチのラグーン

ハワイが日本人観光客だけ受け入れるという「トラベルバブル」案が出ていることは、前回の記事で触れました。

ハワイ旅行解禁7月末も無理か・・・渡航者の14日間隔離期間延期先日ハワイ州のデイビッド・イゲ知事は渡航者の到着から14日間隔離を義務づける期間を6/30以降も継続することを示唆しました。 日本人がハワイ旅行ができるようになるには? ということを中心にホノルルスターアドバタイザー、HAWAII NEWS NOWを中心にまとめました。...

では、トラベルバブルを実行できる可能性ってどれくらいあるのでしょうか?
トラベルバブルはどんな状況で運用されている?
トラベルバブルを運用中の国で、コロナ感染者は増加していないの?

など、気になることが幾つかでてきたので、調べて見ました。

トラベルバブルとは

トラベルバブルとは、
一度に世界中から観光客を受け入れるとまた海外からのコロナウイルス持ち込みが懸念される。

でも、観光業を復活させないと、国の経済活動に影響が出る。
といった場合などに、

「決めた国だけに門を開き、観光客を受け入れる」というものです。

「トラベルバブル」というだけに、泡の中で外からは守られた状態で観光を復活させるといったやり方ですね。

ハワイでは、観光業が経済の30%を占めているので、それがストップしてしまった今、失業者は全体の約37%を超え、経済は深刻な状態に陥っています

その中で、日本は世界から見ると比較的感染者数が少なく、ハワイにおける観光業の中でも来訪者は全体の約20%を占めていることから、観光復活の為の希望として見られています。

トラベルバブル運用中の国と運用方法

現在、トラベルバブルを運用中の国にはバルト3国があります。

トラベルバブル運用中の国の概要

バルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)が3国間の移動を許可。

スタート日

2020年5月15日

具体的内容

バルト3国内の移動であれば、海外渡航者に求められる14日間の隔離義務を免除される。

(入国時、帰国時のどちらも)

条件

①過去14日間にバルト三国以外を訪問していないこと

②新型コロナウイルス陽性と診断された,あるいは新型コロナウイルス陽性と診断された方との接触が無く,自己隔離義務の状態にないこと

③呼吸器感染の症状が無いこと

バルト3国の国内状況

実はこの3国は、5/15の運用開始日の時点でまだ緊急事態宣言下にありました。

それにも関わらず、トラベルバブルの運用を開始できたのはなぜでしょうか?

■エストニアの状況

コロナウイルス新規感染者数は5/1から1桁。
5/30からは0人の日が続いています。

ロックダウンの上、PCR検査の流れが良かった模様。

体調に異変が発生したら、「かかりつけ医に電話で相談するように」という対応になっています。

かかりつけ医がPCR検査の必要を感じる場合は、医師が検査期間に予約を取り、患者は検査機関から電話があるまで自宅から出る必要がないということが感染拡大防止に役立っているのかもしれません。

エストニアは6/1からバルト3国以外にもコロナ感染拡大が進んでいないEU、EEA(欧州経済地域)諸国の旅行者にも隔離無しでの入国を許可し始めています。

許可する為の基準は、「14日間で人口10万人あたり15人以下の新規感染者数であること」としています

よって、隔離無しでの入国許可に以下の国は含まれません。

・ベルギー

・アイルランド

・マルタ

・ポルトガル

・スペイン

・イギリス

■リトアニアの状況

コロナウイルス新規感染者数は5/2から1桁

5/9には33人になるも、5/11からは再び1桁になり、

その後も20人未満の日が続き、6/1では3人にまで落ち着いています。

リトアニアも6/1からEEA諸国、スイス、グレートブリテン、北アイルランド連合王国の旅行者に隔離無しの入国を許可しています。

■ラトビアの状況

コロナウイルス新規感染者数は5/1から20人未満。(5/15は27人)

5/15以降は5/22の16人が最多で、その後は1桁。

5/31には0人を記録するようになった。

どの国でも感染者数が少ない状態で安定しています。

5/15のトラベルバブル運用開始後も、コロナウイルス感染者数は増加している様子はありません。

しかしながら、日本でも感染者数は行動開始した3週間後に増加する傾向が見られるので、6月2週目以降の様子を注視した方が良さそうです。

空港の検疫においては、バルト3国からの帰国者でコロナウイルス感染者は発生していない模様。

スウェーデンから帰って来た人で陽性反応が出ていた、と報じられているので、トラベルバブルを開いていない国からは、まだウイルスを持ち帰ってしまう危険性はあるといった見方です。

今後トラベルバブルを運用する予定の国

ノルウェーとデンマーク

6/15から運用開始予定

デンマークはドイツとアイスランドにも開放する予定。

デンマークでは感染者数の多いコペンハーゲンでの宿泊は禁止するという条件付。

スウェーデンは未だに高い感染者数が続いているので、トラベルバブルには含まれない。

オーストラリアとニュージーランド

こちらはまだ課題の解決に時間が必要とされています。

課題

・両国が空港でのコロナウイルス検疫ルールを変更すること

・コロナ感染者の追跡システムや検温体制を整えること

トラベルバブルに関しては、EUで国交の平等性について批判を受けることもあるようです。

そのためか、ドイツは「6/15にEU加盟26カ国への渡航警告を解除する」としています。

6月は、世界中でコロナ感染拡大が落ち着いた国から徐々に国交が回復していきそうです。

ハワイと日本がトラベルバブルを運用できる可能性

トラベルバブルの運用には課題がいくつかあり、

・コロナウイルス検疫ルールを2国間で統一すること

・コロナウイルス感染者の追跡システムや検温体制を整えること

・出国前、もしくは入国前にPCR検査を受けられる体制になっていること

などが挙げられます。

特に、まだ日本では5/29の段階で36名の新規感染者が確認されており、クラスターも発生している状況です。

ハワイでは新規感染者数が0の日も出始めているので、落ち着いてきたという見方ができるようですが、

日本の状況がもう少し改善される必要がありそうです。

また、PCR検査も日本はまだ簡単に受けられる状態ではなく、旅行者の為にその門を開くことはないように思えます。

ハワイでは、搭乗前に旅行者がCVS(ロングス等)やウォルグリーンで検査できるように調整を進めているようです。

しかも費用は無料とのこと。

このまま行くと、日本人観光客はハワイに到着してから検査するしかなく、

その結果が陽性だったら隔離か帰国という、なんだかギャンブル的な旅行になってしまいます。

そもそも検査結果がないと飛行機には乗れません、となったら話にもならないのですが、

今のところは日本を出るときは検温だけになっています。

やはり観光業の経済への影響が大きいハワイ側の整備は、優先的に進められているように見られますが、日本側の対応は進んでいるように見えないので、実現するにしても少し時間がかかりそうです。

まとめ

  • トラベルバブルは観光が経済に大きな影響を与える国から検討が始められている、「決められた国の間では渡航者の隔離を不要とする」という施策です。
  • トラベルバブルを実行するには、両国の低い感染者数だけでなく、旅行者の健康確認の整備が必須であり、そこに課題を持っている国もあります。
  • ハワイも日本とトラベルバブルを形成することを検討していますが、ハワイの体制が整えられても日本の体制が整えられるには時間がかかるように思えます。